【031】「町田市議会」市の文化財保護について議事

12月5日の町田市市議会（本会議）にて新井よしなお議員の一般質問を掲載します。

（文化財保護に関する質問事項のみの録画）

　録画はこちらをご覧ください。

（文化財保護に関する質問事項のみ議事）
１．表題　市の文化財保護について
（１）市は文化財保護をどのようにして指定・登録するのか
（２）どのような文化財が指定・登録されるのか

２．質疑応答内容

【新井議員】

　町田市においては中世において鎌倉街道が通っており、歴史上の人物がその道を往来していることにロマンを感じて、鎌倉古道を史蹟としてふさわしく、文化財と考えている人も、大変多くおられます。そういった歴史的資産を活用した広域連携による街づくりのプロジェクトも動き出しつつある状況です。

　町田市においても、みどりの基本計画の中に、町田市は首都圏近郊に在りながら多摩丘陵の里山風景など豊かな自然環境や史蹟や伝承地などが遺る古道・古街道をはじめとした、歴史的資産に恵まれています。歴史的資産をはじめ地域の保有するみどりに関わる様々な資源を発掘活用し、人々の交流を満たしますという言葉がキチンと掲載されております。

　町田市には貴重な文化財が多くあります。これらの文化財は、郷土の歴史や文化財を理解する上でかけがえのないものであり、後世に伝えて行ける様保護して行く必要があります。保護をする上で文化財を指定・登録することは、大変有効な手段であると考えます。町田にある文化財を後世に遺すのは、近隣自治体の仕事でしょうか。いいえ町田市の仕事です。

ここでお伺いをします。

①市は文化財をどのように指定・登録するのか、

②どのような文化財が指定・登録されるのか。

【生涯学習部長】　

　市の文化財保護についてお答え致します。市は文化財をどのように指定・登録するのかについてお答えします。
　町田市文化財登録についてでございますが、町田市教育委員会では、文化財重要事項を審議する為に、文化財保護条例に基づき、学識経験者から構成される町田市文化財保護審議会を設置しております。町田市において文化財を指定・登録するには、教育委員会が文化財保護審議会に諮問し、同審議会が審議した結果、指定・登録に相応しいと判断した場合、その旨を教育委員会に答申します。

この答申を受けて教育委員会が指定・登録を行います。

　次に②のどの様な文化財が指定・登録されるのかですが、文化財の指定・登録は町田市文化財保護審議会が、町田市文化財指定・登録基準に基づいて審議を行います。街道のような史蹟を指定・登録しようとする場合は、道として使用していた時代や、その場所の特定など根拠が明確で、且つ道としての形状が良好に遺っていることが必要です。その中で市の歴史を正しく理解する為に、欠くことが出来ず、且つその遺構が比較的原形を良く保っているもので、学術的価値が高いものが指定となり、それに準ずるものが登録となります。

【新井議員】

　通称鎌倉古道については既に町田市文化財保護審議会において審議が行われていると聞いています。これまでの審議の経過及び最近の審議がどの様に行われたのかお聞かせ下さい。

【生涯学習部長】

　通称鎌倉古道のうち山崎町の七国山地点と野津田町の華厳院の西側の2か所につきましては、町田市文化財保護審議会におきまして、2016年5月から2018年9月にかけて11回の審議を行いまして、史蹟に登録するには、まだ根拠が不足しているという結論に達しました。しかし教育委員会としましては、中世における町田を理解する上で、その歴史的意義を伝えることは大切であると考えております。2018年11月20日に開催された最近の審議会におきましても、史蹟への登録以外に通称鎌倉古道を、広く発信できる方法は無いか、又は説明板は設置出来ないかを検討して頂きました。

【新井議員】　

　文化財を指定・登録する上で、基準にてらしあわされて審議がなされていることは理解出来ますが、しかし文化財には学術的な価値だけでなく、観光資源として活用出来る可能性もあると考えております。世界遺産や日本遺産に選定された地域では、多くの観光客が来訪される形になった事例もあります。是非、文化財保護審議会においても、学術的な価値だけでなく、観光での活用視点も加えて検討して頂くことを伝えて頂くことは可能でしょうか。

【生涯学習部長】

　文化財は保護するだけではなく、多くの人に知って頂き活用されることにより、町田市の魅力向上に寄与出来ると考えております。文化財保護審議会へは観光への寄与も含め引続き通称鎌倉古道について、検討して頂ける様お伝えしたいと思います。

【新井議員】

　　次回は2月に開催されると伺っております。その結果についても、また改めてお伺いしたいと思います。そして鎌倉古道については。七国山や華厳院坂についての研究情報をどこまで吸収出来ているか、上野原遺蹟の鎌倉古道跡について、どの様なことが審議されたかなど伺いたいことは沢山ありますけれども、この件についても次回にしたいと思います。